こんにちは店主のやぎです
今回は昨年末に店主がラオスに出張していたプロジェクトのお話、その名は
「メコンオーガニックプロジェクト」
このプロジェクトは京都で野菜提案企業として有名な坂ノ途中さんが中心となって発足した新プロジェクトで、
“百年先も続く豊かな森をラオスから”
と題してオーガニックコーヒーを中心としたフォレストコーヒーを中心としたプロジェクトです。ラオスというと皆さんどのようなイメージをお持ちでしょうか?
正直私も訪問するまでは東南アジアの国くらいしか認識がありませんでした。
コーヒーについても当店で扱うスペシャルティコーヒーというよりは味わいに特徴のないビターな印象を持っておました。
そんなラオスのコーヒーを坂ノ途中さんとのご縁もあり、今回は品質向上策でお手伝いするきっかけとして、視察を兼ねたワークショップを行ってきました。
コーヒーが美味しくなるためにはどうすればよいのか?
この問いには様々な課題をクリアしなければならないと思いますが、唯一あげるとするならば「美味しさを知る」ということではないでしょうか。これは美味しさに限らず全ての課題解決の共通理解かもしれませんね、まずは現状認識から!
RIOで扱うコーヒーは生産者、もしくはプロデューサーが必ず「美味しさ」を理解しています。だからこそ私たちは生産地に赴いてもカッピングという手法を用いて
“美味しさという共通言語”で会話することができるのです。
今回のラオスで訪れたロンラン村の事例で言えば、彼らは自分たちが作っているコーヒーの美味しさを知りません。なぜならば自分たちでコーヒーを飲む習慣が無いからです。彼らにとってコーヒーとは換金するための作物でしかなく収穫したコーヒーチェリーを販売するまでが仕事であり、そこから先の美味しさとは無縁でした。
そこで私が坂ノ途中さんと共同で行ったことは
“美味しさを体験する”ということ
- コーヒーを飲んでみて、比べてみて美味しさを知り
- 美味しさのプロセス、コーヒーの収穫から一連の精製処理を知り
- 自分たちのコーヒーが誰にどのように飲まれているのかを知ってもらう
1.飲み比べのために農村の皆さんにカッピングを体験していただきました、みなさん興味津々です
RIOの豆を中心に、ロブスタ、インスタントまで様々なコーヒーを体験
こちらがカッピングの様子、どれが自分たちのコーヒーなのかな?
途中即席でしたがハンドドリップも見ていただきました
農園の皆さんには好みは別として味の違いは全員の方に理解いただけました。
自分たちのコーヒーも美味しいと好評でしたが、一番人気がBest of Panama Geisha Natural でしたね。やはり感動的な美味しさは世界共通ということですね!
2.次に行ったのはコーヒーの精製について知るということ。完熟したコーヒーチェリーがどのような行程を経てコーヒー豆になるのかを視察していただきました。
精製のウェットミル、ドライミルはsaffron coffeeさんを見学させていただきました。saffron coffeeはアメリカ人のMr.Toddさんがラオス北部の生活現状を知りコーヒーを通して持続的なビジネスモデルを構築すべく作った会社です。
村から近い都市ルアンパパンで直営店のカフェも経営しており、そこにはラオスへの想いが綴られています。
ではsaffron coffeeのウェットミルから
こちらはコーヒーチェリーパルピングした後の発酵槽。タンク内も綺麗な状態を保たれていました。
こちらは乾燥工程、芝生の上なら熱くなりすぎる心配もないですね
このようにとても綺麗な仕上がりでした
また一部のロットはアフリカンベッドも使用していました
サフロンコーヒーは焙煎豆も販売しているので焙煎工場も見学しました
こちらがサフロンコーヒーのオーナーMr.TODDさん。とても真面目な方で心からラオスの村人のことを応援している様子が会話の中から伝わる魅力的な方でした
最後は自分たちのコーヒーを村でも楽しめるように手挽きのグラインダーをプレゼントしてきました
いかがでしたでしょうか
村人たちの充実した顔が本当に印象的でした
”美味しさ”の実現は一筋縄にはいきません。まだまだ栽培環境も施肥などの改善が必要でしょうし精製処理も検証の余地が多数あります
しかしながら課題以上の魅力を感じさせてくれる内容の濃いラオス滞在でした
RIOでは
「おいしさで繋がるコーヒーエコシステムの実現」
を目指しています
いつの日かRIOでもお届けできる日が来るといいですね
では
坂ノ途中
http://www.on-the-slope.com/mekong
メコンオーガニックプロジェクト
http://www.on-the-slope.com/mekong